「FACEBOOKの使い方間違ってるよ」と指摘されたので。。
先日ある方から「(あなたは)Facebookの使い方が間違ってる」という意見を頂戴した。
投稿の内容ではなく分量に対する指摘で「長文の投稿が多いからFBよりもブログ向き。(商売をやっている以上)記事をストックできるブログの方が良い。その方が閲覧数も管理しやすい」という商売目線のフィードバックだった。踏み込んだ意見だったので最初は「(若いから)なめられてるのかな?」と思ったけど、その人が善意で言ってることが伝わったので真剣に聞いた。結果、SNSの運用について見直す良い機会になった。
SNSの良い所は「(見ず知らずの)人から信用を得られるところ」だ思う。ぼくはFacebookを"身近な人への近況報告"&"最近知り合った人への自己紹介"のツールとして利用しているけど、いずれも狙いは「人から信用を得る(興味を持ってもらう)こと」にある。そのためには自分が考えたり感じたことをそのまま綴るが重要だと思っていて、文章の上手い下手よりも、自分の思ったことを素直に書くこと、文章として誠実であることが大切だと考えている。
仕事において、ぼくは旅行や出張でこっちに来られた方とはなるべくFBを交換するようにしている。海外で若い男が水商売をやってると警戒されることも多いが、そういう人達とFBで繋がってぼくの投稿を見ると「真面目なこと書いてますね」と言って割と信用してもらえたりする。ぼくのことを疑っていたあるお客さんは、ぼくと社長のFBを過去数年分に渡って全てチェックして「この人たちは大丈夫そうだ(詐欺師ではなさそうだ)」と判断したそうだ。その方とは今でも良くして頂いていて、そこの社長が来られたときは滞在期間中、毎日うちのお店に飲みに来て頂いた。
といった具合に、ぼくなりにFBは有効活用してるつもりだったので、FBの使い方に関して人から指摘を受けるとは思っていなかった。ただし、商売のことを考えれば、ブログとかWEBサイト等を準備して、旅行者や出張者がアクセスできる入り口を持っておいた方がいいのは間違いない。実際旅行者の方と話すと、現地情報を事前にネットで調べこんでいることが多いし、また9月から日本への直行便が通ることを踏まえても、ネットからのアクセスは確実に拾っていきたい。そこで、、今日からブログを身内に公開しました。
こちらは、ぼくのFACEBOOKです。
「お客さんとの距離感について」
ゆきし日の面影 ~カンボジア人に日本の江戸時代の面影を見る~
江戸時代の日本を訪れた外国人の紀行文を再編集した「逝きし世の面影(著者:渡辺京二)」。外国人の目から見た当時の日本人のことが紹介されているんだけど(概ね”絶賛”)、そのときの日本人の様子が今のカンボジア人によく似ている。曰く「時間を守らない」「全然働かない(1日4時間)」「野次馬根性の塊(すぐに仕事を抜け出す)」「子供が笑顔」時間の流れがゆったりとしていた。このことは母国が近代化していた欧米人にとっては居心地が良く感じられて「この貴重な文化を(近代化の波で)自分達は壊してしまうのか?」と日本の将来を憂う外国人もいたらしい。
以前相棒のテラに「日本人は年間に3万人自殺するんだよ」という話をしたら「カンボジアはたぶん100人もいないですよ」と教えてくれた。少し前は色恋のもつれで川に飛び込む人が結構いたものの(カンボジアのPVは昼ドラ系が多い)最近は落ち着いてきたらしい。月給150~200$の人が大半を占めるなかでコーラ1杯=0.5$という物価水準では生活しにくいだろうけど、身内で助け合ってなんとかやりくりしている。社会保障がしっかりしていないせいか、身内や近所で助け合う気持ちは強い。
ある日系のマイクロファイナンス会社によればカンボジア人の不良債権率は「0.15%」。日本人だと「借金がある=駄目なやつ」みたいな感覚があって借金があっても家族に言わない人が多いが、こっちの人たちはお金の貸し借りに抵抗がない。友人同士でもお金の貸し借りを頻繁に行うし、(事故とかで)身内で急にお金が必要になったときは三親等あたりまで声をかける。お店の女の子からも「(家で問題があったから)借金したい」とよく言われる。あまりにも無遠慮に言うから、最初は抵抗あったけど、彼女達の事情を知った今は「まぁ…ある程度仕方ないかな」という感じ。それでも、貸すのが当たり前”という態度の子にはいまだに腹が立つ。うちは金貸しじゃねえぞと。
これから社会保障が脆くなっていく日本は、カンボジアに見習うところがあると思う。原点回帰というか。モラル意識が高いのは良いけれど、「人(身内を含む)に迷惑をかける=悪」という考えを少しだけ緩めて、誰かが困ったときは身内近所で自然に助け合えるようにしていけたらいい。いまは自己責任論の風潮が強すぎると思うので。カンボジアの物乞いなんてタバコを加えたまま、食べ物をねだるんだから(しかもそれでgetできちゃう)。
【人事】カンボジア人のマネジメントについて
最近お店がいい感じである。昔働いてたスタッフが戻ってきたり、元々いたスタッフが新しい女の子を紹介してくれたりと、お店の活気が戻りつつある。女の子の人数が多いとお客さんが好みの女の子を見つけやすい(リピーターになりやすい)ので、ホステスの人数は極めて重要。よそのお店からスカウトしてくるのは時間もお金もかかる割に確実性がないので、スタッフから紹介してもらえるのは有難い。あと今日、キャッシャーの女の子が「(本当は休みたいけど)週末はお客さんが多いから」と言って自分から休みの日をズラしてくれたのは嬉しかった。
カンボジアに来てから今まで、悩み続けているのはスタッフとの人間関係。東南アジアで仕事すると"日本人"というだけでマネージャーを担当するケースが多い。僕の場合もそうで、日本でのマネジメント経験が一切無い状態から現場に入った。結果、塾の先生をやってたときはアシスタントの1人が辞めてしまったし、飲み屋を始めてからもたくさんのスタッフが辞めている。 こっちの人は日本人ほど我慢強くないので、仕事(主に上司)が気に入らなかったらすぐに辞めるし、また社会的にもそのことが許されている。「石の上にも3年」的な発想はない。だから、スタッフが辞めたことが100%自分のせいだとは正直思っていないけど、それでも普段からスタッフをよく観察して早い段階から問題をつぶしていれば、辞めるのを防げたケースは間違いなくある。何でも早期治療が大切。
現地で商売してる日本人から「カンボジア人はすぐに仕事を辞める」という話を聞く。これは半分正解で半分間違いだと思う。現にうちのマネージャーの2人(ワンテラ)はもう2年働いてる。2人とも「どうすれば会社がよくなるか?」を真剣に考え、自学自習で動く。「この人についていきたい」と思ってもらうこと。「この人は自分のことを大切に扱ってくれている」と相手に感じてもらうことが重要だと思う。 日本はダメな上司でも下の人間が我慢するけど(陰口は叩くにせよ)、日本人ほど我慢強くない外国人相手にそれは通用しない。「お前はダメだ」とはっきり言われるか、(黙って)辞められる。ぼくもスタッフ達から散々「ティーチャー、オッチャラート!(頭が悪い)」と言われ、仕事が終わってからは「全部、自分(君)が悪い」と社長に詰められた。本当に毎日説教されるが、言ってる内容はいつもシンプルで突き詰めれば「スタッフを大事にしろ」。
カンボジアに来る前、リーダーといえばカリスマ性を持っていることが重要で、資質的な要素が大きいと思っていた。実際にマネージャーのポジションを1年やってみてそれはあまり関係ないなと思うようになった。それよりもスタッフのことを大事に扱えるか(ように見せられるか?)や、相手に愛情を伝える努力(工夫)を続けられる、そういうある種の"マメさ"が人の上に立つ人に求められるのだと思う。
客引きを通じた出会いについて
今日はチラシを渡してお店に来てくれたお客さんに飲みに連れていって頂いた。元々ご本人もBARを経営されていたせいか行く先々のお店で女の子を教育されてたのが印象的。決して説教くささは無いのだが「○○をしたらドリンクをもらえる」という○○(理由付け)の部分を自然に伝えていた。上司とか社長が注意するよりも、お客さんから言われた方が女の子の印象に残りやすいのだという。
夜遊びが好きな日本人は沢山いるけど、夜の女の子に愛情を持って接している人は少ない。太っていて容姿に恵まれない女の子には「ああいう子はポジションが大事だよね。上手くやれば人気出るね」といってそういう役回りを与え、前歯がほとんどない女の子が来たら「この子はお店に居場所が無いんだろうね。ベースは可愛いから勿体無い。歯を治せば人気出ると思うよ」と誰に対してフランクに接する。「相手の言うことを全部受け入れているようにみせかけて、実は自分の意見を通すんだ笑」。なんとなくうちの社長にタイプが似ていると思った。
他店の女の子を教育しながらも、他のメンバーに対する気遣いを欠かさない方で(本来は僕の役目なのだが)、ただただ楽しい時間を過ごさせて頂いた。うちのお店に来てお金を落として頂き、お酒をご馳走になり、スタッフとの関わり方まで勉強させて頂き、別れ際には「声をかけてくれて嬉しかった」と言っていただける。カンボジアに来られたのは今回初めてで、今度からは定期的に来られるらしい。リバーサイドで客引きをしてるとカンボジアにいる(来る)ほとんどの日本人男子と交流を持つことができる。こういうご縁に恵まれるのがカンボジアで働くことの醍醐味の1つ。
ガールズバーの経営について考えたこと
うちのお客さんのタイプを大きく2分すると「在住者」と「旅行者」。前者は目が肥えているのでお店のサービスだったり女の子に対する評価が厳しくいい加減な仕事をしているとすぐに悪い噂が広まってしまう。それに比べると旅行者は女の子に対して比較的寛容だし、こっちの金銭感覚に慣れていないから客単価が高い。店としては後者のお客さんをどんどん増やしたいんだけど、観光地でもないプノンペンでそれは期待できないから(メインストリートでも旅行者は1日に2.3組程度しか通らない)、結局は在住のお客さんで売上のベースを構築しつつ、旅行客で上乗せするようなイメージがいいと思う。
在住者に何度も通ってもらうには、その店にお気に入りの子がいつもいることが必要。「じゃあ可愛い子をとにかく入れればいいじゃん!」となるのだがそれも少し違っていて、苦労して可愛い子を入れても、あんまり可愛いとお客さんにすぐ囲われてしまうし(今日も新人の子が「月1000$やるから仕事辞めろ」と長時間口説かれてた)、可愛い子を執拗に探し求めるのは若いお客さんが多いから客単価が低いという問題もある。接待目的のお客さん向けに何人かは日本人好みの女の子もいた方がいいと思うけど、メインの子達は”キャラが立ってる”とか”一緒に飲んでて面白い子”をたくさん揃えた方がお客さんも楽しめるし、盛り上がればお酒も沢山飲む、ひいては女子同士のトラブルも減ると思う。
あと最近大事だなあと思い始めたのは、お店に来てくれたお客さんの目的を考えること。。たとえば接待でうちのお店を選んでくれたお客さんだったら、主賓っぽいに人気の女の子をつかせて、(表情的に)その子でも微妙だなあと思ったら、思い切って他店を紹介することもある。そのときは名刺だけ渡して次につなげる(正直、これが良い対応なのかどうかは分からない。出張・視察で来てる人は”次”が無いことも多いから自分のお店で飲んでもらう努力をした方が良いケースもあると思う)。以前はこれができず、お客さんに「もっと良い子いないの?」と言われたらオドオドしながら「す、すいません・・」みたいな対応しかできなかったが、お客さんの接待の場に同席させてもらい失敗するうちに少しずつ作法を学んだ。(日本式)接待の場合、主賓にさえ気に入った女の子を付けられれば、他のお客さんはある程度どんな子でも大丈夫だと気付けたのも大きい。
「お客さんの目的を考える」ってサービス業にとってはごく当たりの前のことだと思うけど、自分は半年以上経ってようやくそのことを考え始めたばかり、これを考え続けることは以前お客さんに聞かれた「あなたのお店は何がNo1なの?」の答えにもつながる気がする。